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2025年

塩尻市の職員採用にAI面接 本年度試行導入 9年度の試験で活用へ

2025/09/09
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画面上でAIアバターと面接のやりとりのデモをする市職員

 塩尻市は本年度、職員採用試験に対話型のAI(人工知能)面接を試行的に導入する。受験生が、ウェブ上の仮想空間でアバター(キャラクター像)を相手に面接練習ができる内容で、「就活生目線」の受験しやすい環境整備の一環として取り組む。
 AI面接は10~15分程度で、「これまでに力を入れてきたこと(継続経験)」「強み」「挫折や失敗」などよくある質問を軸に行われる。終了後まもなく評価や改善点、伸びしろなどが分析された上で個々に通知される。
 市では職員採用試験・後期日程の第1次試験の結果が出る今月中旬以降で2次試験までの約2週間、1次試験通過者が面接の練習として利用できるようにする。今回は合否判定には使用しないが、試行導入の効果を検証した上で、来年度実施する令和9年度入庁分試験の本格導入につなげたい考え。
 本格導入した場合はAI面接で事前に聞いた内容を踏まえ、職員や市長による2次、3次の対面試験(30~45分)で深掘りする見通し。対面時間が限られることから、受験者と市双方に満足度の高い内容になるとみられる。
 市では令和3年度に採用手続きの完全オンライン化をするなど、応募様式や試験内容を改良し情報収集に敏感な学生の訴求力を高めてきた。「日本最先端の公務員採用」を自負する市総務人事課担当者は「アンテナの高い優秀な学生に興味を持って受験してほしい」と話す。