伝統の奈川獅子 熱気 松本奈川・天宮大明神例祭で奉納
2025/09/07
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松本市奈川の寄合渡集落に伝わる伝統の「奈川獅子」(市重要無形民俗文化財)が6日夜、地元の天宮大明神境内で奉納された。田畑を荒らして人々を苦しめた大獅子と立ち向かった村人たちとの戦いを表現した勇壮な舞が披露され、地元住民らでにぎわった。
子供から大人までの約40人が大獅子や獅子とり、獅子とりを手助けする天狗にふんし、激しい格闘の様子を躍動感たっぷりに演じた。大人たちは全5番を、子供たちは4番まで舞い、大きな拍手が送られていた。
明治期に伝わった獅子舞で、毎年の天宮大明神の例祭で奉納されている。保存会長を務める寄合渡町会長の勝山繁蔵さん(68)は「若者が減っている中で、女の子に舞ってもらったり、帰省して参加してもらったりと工夫している。住民のつながりを大切にしながら獅子舞を継承していきたい」と話していた。