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2025年

介護現場のICT活用紹介 エクセラン高校で授業

2025/09/07
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 松本市と介護老人福祉施設サルビアは6日、エクセラン高校(松本市)で「介護ICT(情報通信技術)」について紹介する授業を開いた。福祉科の1~3年生約20人と、普通科の3年生約10人が参加し、業務効率化とサービスの質向上を図り、介護現場で導入され始めているICTについて理解を深めた。

ヘッドセットを付けて、介護中や手が離せない業務中に音声入力ができるシステムを使ってみる生徒たち
ヘッドセットを付けて、介護中や手が離せない業務中に音声入力ができるシステムを使ってみる生徒たち

 介護記録ソフトなどのソフトウエア開発を行う会社、ケアコネクトジャパン(静岡県)の村山龍一さんが講師を務めた。村山さんはケアプランの作成など介護ICTで効率化できる業務や、現場で実際に使われているシステムを説明した。生徒は、介護中に音声入力するとAI(人工知能)が自動で記録管理などするアプリ「ハナスト」も体験。ヘッドセットを付けて利用者のバイタルの値などの例文を読み上げると、スマートフォンのアプリで記録が確認でき、生徒は「おぉー」と声を上げたり、拍手したりと感動していた。村山さんは「道具を使って利用者とどう向き合うかが大切。介護ICTに強い人材になってほしい」と願っていた。3年生の生徒は「離れた所にいる他の介護スタッフと連絡を取れるところが印象的だった。介護ICTについてもっと知りたい」と話していた。
 介護業界全体の現場の人材不足を受け、若者が関心を持ち、職業選択の参考にしてもらうためのきっかけを作ろうと企画した。同授業は今月と来月に松本大学(松本市)と、松本短期大学(同)でも開く。