新体操・日本代表の世界一に貢献 花村夏実選手、さらなる飛躍誓う

8月の新体操世界選手権(ブラジル)で史上初の団体総合金メダルに輝いた日本代表「フェアリージャパン」。松本国際高校(松本市)2年生の花村夏実選手(17)=WingまつもとR.G.所属=は圧巻の演技を披露し、偉業達成に大きく貢献した。一方、日本代表は毎年行われるトライアウトで選考される。激しい競争の中で、3年後のロサンゼルス五輪出場を目指す。「まだまだここから。オリンピックに向けて突き進んでいく」と力強く語る。
2種目の合計で争う団体総合で、花村選手はフープ・ボールに出場。本番では試技が予定より1時間遅れるなどのトラブルに見舞われたが、SF映画「DUNE/砂の惑星」の曲の世界観を見事に表現し、トップスコアをたたき出した。
夢見る五輪に一歩近づいたともいえるが、代表争いは激しい。10月のトライアウトで2期目の代表入りを絶対条件に掲げる花村選手は、世界一の経験を糧に五輪出場により強い覚悟を示す。
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【花村選手インタビュー】
―世界選手権を振り返って。
手具の落下なく、チームで積み上げてきた集中力、対応力が発揮できた。ブラジルのすごい歓声の中、心から楽しんで踊れた。メダルを首から下げると今までになく重く、優勝の実感が湧いた。
―地元の人たちの反応は。
たくさんの人に温かい言葉をいただいて「帰ってきたな」と実感している。Wingでずっと一緒に練習してきた仲間と練習できるのもうれしい。日常を全力で楽しみ、全てを演技の糧にしたい。
―日本代表は年に1度トライアウトがある。代表であり続けるために必要なことは。
新体操のための体づくりと表現の強化。あとは「日本代表」という自覚。常に見られているという意識を持ち続け、日々成長し続けることだと思う。
―五輪では団体2種目とも同じメンバーでの出場となる。
世界選手権でフープ・ボールに出場し、今の自分では2種目をやりきる体力、精神力がまだ足りていないと感じた。この1カ月でさらに成長し、次に代表入りした時には2種目を任される選手になる。