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2025年

秋の甘味「栗子餅」 店頭に 木曽町福島

2025/09/06
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 木曽路の秋の味として親しまれている郷土菓子「栗子餅」が郡内の和菓子店に並び始めた。小ぶりの餅を栗あんでくるんだ俵形の〝栗のあんころ餅〟だ。栗きんとんは各地にあるが、餅を包むのは木曽ならではという。
 木曽谷にまだ栗の木が多くあった戦前に売り出された旬の味で、地域独自の食文化を今に伝えている。木曽町福島の和菓子店「田ぐち」(田口益生社長)では5日、販売を開始。待ちわびた住民らが早速買い求めていた。販売は年内を予定しているが、栗の入荷次第では早めに終了することもある。
 高温少雨の影響もあって栗の入荷が例年より1週間ほど遅れた。田口社長は「今年の栗はやや小ぶりながら、生産農家のご苦労のおかげで味が濃いように感じます」と話し「まだまだ暑い日が続きますが、秋の味覚を楽しみながら、季節の移ろいを感じていただければ」と語った。

餅を栗あんで包んだ栗子餅づくりに追われる作業場(田ぐち)