新米、酷暑に負けず「1等級」 JAあづみで品質検査始まる
2025/09/03
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県内有数の米どころ、JAあづみ管内で今季収穫された新米の品質検査が2日、始まった。同JAが初日、県内JAに先駆け検査した主力品種「コシヒカリ」の336袋(1袋30キロ)は全て、最も品質が高い「1等級」と評価された。米の価格高騰が続く中、店頭販売は今月下旬に始まる。
安曇野市穂高柏原の同JA北部低温農業倉庫で、管内生産者2軒から集荷した新米について、検査員が米袋から玄米を抜き出し、高温障害の胴割れや乳白、カメムシが原因で黒色や褐色になる斑点米の有無などを調べた。記録的な暑さが続いた影響を懸念したが、検査に当たった堀金地域営農センターの手塚富康係長は「今後も予断を許さないが、出穂期の水管理やカメムシ防除を徹底してもらった結果に一安心している。おいしい安曇野産を手に取ってほしい」と話した。
集荷量はコシヒカリを中心に約1万2000トンと例年並みを見込む。一方、新米の販売開始当初の店頭価格は「需要に伴い前年同期を上回る見通し」(JA全農長野)という。
JAあづみの宮澤清組合長は「産地維持へ良質米の安定生産あるのみ」と、安全な集荷業務を関係者に指示した。検査に立ち合った全農長野の池田吉隆・米穀課長は「JAグループ一体となり安定供給を進めていきたい」と述べた。