高級ブドウを盗難から守れ 産地の松本市山辺地区が一丸
2025/09/02
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ブドウが特産の松本市山辺地区で、高級品種の盗難被害を防ぐ取り組みが進んでいる。シャインマスカットやクイーンルージュは9月中旬から出荷が本格化する。看板、防犯カメラなどを地区内に取り付けて、被害防止の機運を高め、地域ぐるみで大切な秋の実りを守る。
1日は、JA松本ハイランド山辺支所が同市里山辺の山辺ぶどう集荷所で決起集会を開いた。果樹部会や青年部、松本警察署、県、市などの担当者が参加し、今季の取り組みを確認した。防犯カメラは30台、看板は50個設置した。青年部によるパトロールも行う。
夏の高温の影響を受けつつも、ブドウの生育は全体として順調で糖度の高い仕上がりが見込まれる。過去には数十万円規模の被害に遭った年もある。赤澤恵司果樹部会長(57)は「収穫間際に盗難被害に遭えば農家は悲しい気持ちになる。盗難はあってはならないこと。防止に努めたい」と話していた。

ブドウ畑に設置された防犯カメラの確認作業