災害時の地域の支え合い確認 各地で総合防災訓練
2025/09/01
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「防災の日」(9月1日)を翌日に控えた日曜日の31日、中信地域の各地で総合防災訓練が行われた。参加した各市町村の職員や地域住民らは、大地震の発生などを想定した避難や情報伝達などの訓練に臨み、関係機関・団体と連携しながら災害時の対応を確認して、万が一に備えた。

このうち生坂村は、早朝に震度5弱の前震、続いて震度6弱の本震が起きた想定で総合防災訓練を行った。前震後に村は災害対策本部を立ち上げて各区に避難所開設を要請。本震を受けて避難指示に切り替え、各区で住民が避難した。
10世帯・15人が暮らす古坂区(野澤文彦区長)では、今夏に村がモデル地区として企画した、避難に手助けが必要な村民を支援する個別避難計画書「私のひなん計画」が初めて運用された。要支援者の情報を合意の上で村と区、支援者で共有し確実な避難につなげる取り組みだ。近隣の支援者が要支援者宅へ電話や訪問で安否を確かめ、避難所の古坂地区介護予防拠点施設へ誘導した。
夫婦で支援を受けた野澤政博さん(79)は「同居する子供も仕事が多忙なので、安否確認は安心感がある」とほほ笑んだ。支援者役を務めた近所の関石正子さん(85)は「私も高齢なので、まずは『自分の身は自分で守る』を心掛けて、支えたい」と話した。
環境省の脱炭素先行地域事業に伴い村が導入した電気自動車から、充放電器を備えた区公民館施設へ給電する訓練も初めて行われた。