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2025年

理想の宿場 大型模型に 塩尻市高出出身の小野愛未さん 市役所に展示

2025/08/29
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 塩尻市広丘高出出身で、今春に実践女子大学を卒業した会社員・小野愛未さん(22)=東京都=が、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている奈良井宿の可能性を模索する卒業研究作品を、塩尻市役所に展示している。小野さんが理想とする宿場の姿を大型模型で表現し、来庁者の目を引いている。12月末まで展示する予定だ。
 紙と木の棒を使った模型は幅1・3メートル、奥行き2・7メートル。奈良井の仲町周辺を、宿場を中心に「山裾」「寺社」「電車」「川」の四つのゾーンに分け、緩やかに融合する形の建築物を設計。寺社を改修し新築の宿坊との一体感を持たせ、山裾では歴史的な町並みを見渡せる展望デッキを設けた。奈良井駅では、停車した電車を介し「商業」と「文化」の施設がつながる仕組みも考案、電車の設計も試みた。
 奈良井で見られる、いろりや小上がり、吹き抜けの特徴を抽出して建築物の随所にその要素を取り入れた。角材を使って波形で表現したものを、建物のデザインに取り入れた点については、自然に溶け込むよう、地面から派生し地面に消える連続性をイメージした。
 大学の生活科学部生活環境学科建築デザイン研究室に在籍した小野さんは、愛着のある故郷で生活が息づく奈良井宿に魅力を感じ、歴史的景観を守りつつ永続させる方法を示そうと研究に取り組んだ。昨年6月に模型作りを始め、現地調査も5回した。「実現は難しいが、市民の方に展示を見てもらい、誇りに思って長く良いものを残せたら。もっと良い町になる」と話す。2級建築士の資格取得を目指して勉強中だ。

市役所ロビーに卒業研究の模型を展示している小野さん