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2025年

安曇野市美術館 30日にリニューアルオープン 館西側に無料開放空間

2025/08/28
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 安曇野市豊科の安曇野市美術館が、大規模改修を終え、30日にリニューアルオープンする。動線も刷新し、館西側のバラ園に面した一角を無料開放する空間づくりもした。こけら落としとして、市制施行20周年の節目を祝う特別展「あづみ野ガラス工房40周年記念展」を同日から開く(会期は10月5日まで)。
 旧豊科町立の豊科近代美術館として平成4(1992)年に開館した。昨年6月、老朽化した施設を休館して工事に着手し、総事業費約7億6000万円をかけ、屋根や外壁、内装の修繕、空調機器の増設、出入り口の自動ドア化などを進めた。今年4月には「市豊科近代美術館」から改称した。
 特別展では、旧豊科町と多摩美術大学クラフトデザイン研究会の提携で昭和60(1985)年に創立された、あづみ野ガラス工房(豊科南穂高)の歩みを追う。研さんを重ねた工房を巣立ち、現在活躍する「卒房生」をはじめ、同大の学生らの大作を披露する。
 開館時に88点だった収蔵作品は3月末時点で4138点を数える。常設展では、近代彫刻家・高田博厚や画家・宮芳平ら当初より所蔵、公開し安曇野に根付いた作家たちの作品を引き続き特色としながら、「安曇野らしさ」を打ち出していく。安曇野ゆかりの作家や安曇野の眺望や風物が題材の作品を中核とした展示構成にしていく。
 喫茶やショップ、トイレ、歩廊などがある館1階の西側を、受付を通らずに歩廊門から入場できる無料エリアとした。清澤栄三館長は「市民にはより親しみを持って気軽に、来訪者には安曇野への関心を持って来館してもらえる施設を目指したい」と期待する。
 30日は午前9時開館後、記念式典を催す。特別展会期中、ワークショップやナイトミュージアム、シンポジウムを開く。

大規模改修を終え、リニューアルオープンを待つ市美術館