愛猫との暮らしを詩画集に 麻績・元協力隊員の木下太尾さん
2025/08/28
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麻績村の元地域おこし協力隊伝統工芸班の隊員で手漉き和紙職人・作家の木下太尾(本名・良佑)さん(31)=野田沢=が、詩画集「猫と、雨の庭」を発行した。保護猫の「しらたま」と共に暮らす自然豊かな麻績村での日々を、詩とスケッチで描写したB6サイズの詩集で2作目となる。勤務先となる村内の信濃観月苑のロビーで自身のミニ作品展と合わせて2作品とも紹介している。
しらたまは推定4歳の雌の白い猫で、昨年4月に飼い始めた。日々の何げない生活の中に溶け込んでいく愛猫の姿を、移ろいゆく季節の山々や草花の様子とともに独特の静かなトーンで書きつづっている。
木下さんは、和紙づくりを研究してきた隊員時代から村内で独自のフリーペーパーを発行するなど文芸活動にも取り組んできた。詩画集は日頃から家族で書いてきた絵日記をもとに制作した。昨年発行した『君とふたり、枯野をゆけば』に続いて、挿絵のスケッチは、今春に31歳で急逝し、同居していた画家の稲葉真莉絵さんが手掛けた。木下さんは「自然が身近な麻績での暮らしに少しでも共感してもらえれば」と話している。
ロビー展と詩画集の頒布は9月末まで信濃観月苑で続ける。
