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2025年

松本城公園の旧市立博物館跡 すっきり 当面更地でイベント活用へ

2025/08/28
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 松本城公園(松本市丸の内)にある旧市立博物館の解体工事が進み、建物の周囲にあった松が伐採されたことで視界が完全に開けた。外堀の南東側から国宝天守と、太鼓門を望むことができる。工期は10月末までで、1カ月後には工事現場の囲いが撤去されて、さらに見晴らしが良くなりそうだ。
 解体工事の敷地内にある松は30本で、25日までに伐採した。昭和42(1967)年に旧博物館が建てられた際に植樹された木で、解体工事で損傷し、今後の管理に支障があるため、旧博物館解体計画に沿って切り倒した。
 解体は5月下旬に始まり、旧博物館の地上2階の建物は6月末までに撤去が完了し、7~8月に北側の収蔵庫を解体した。今後は更地になった土地の造成に着手する。
 公園と大名町通りを結ぶ土橋は工事車両の進入スペースが設けられ、歩行者の通路が狭くなった。市は公園東の太鼓門から松本城公園に入るルートを推奨し、周辺に案内看板を立てて誘導している。工事用車両が使用した土橋は今後、舗装し直す。
 跡地は当面更地とする予定で、イベントなどでの活用を検討する。市立博物館の加藤孝館長は「太鼓門から入るルートが定着してきた。視界が完全に開けたことで開放感があり、多くに人に歩いてほしい」と話している。

外堀の南東側から望む旧博物館の解体現場。松が伐採され、視界が開けた