安曇野産コシヒカリの収穫始まる 豊科高家の農家・宮澤幸司さん
2025/08/26
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米の価格高騰が続く中、県内有数の産地のJAあづみ管内で、主力のコシヒカリの収穫が早くも始まった。安曇野市豊科高家の米農家・宮澤幸司さん(54)は25日、2ヘクタールの水田にコンバインを走らせ、黄金色の稲穂を刈り取った。

委託分を含め45ヘクタールに今春作付けたコシヒカリは、記録的な暑さが続いた影響で、生育は1週間ほど早まった。宮澤さんは「水には恵まれ、例年並みの収量を確保できそうだ」とし「価格は高くなると思うが、味はおいしいことを分かってもらえたら」と胸を張った。
同JA米穀課は、来月2日に新米の品質検査を控え、高温障害の胴割れやカメムシが原因の斑点米などの発生を懸念するが「作柄は良好」とする。管内2130ヘクタールで9月中旬をピークに収穫が行われ、コシヒカリを中心にミルキークイーンや風さやかなど合わせて例年並みの1万2780トンを集荷する予定だ。
全国の小売店で販売される5キロ当たりの平均価格が7月以降、3500円前後で推移する中、管内産の新米は、宮澤さんのコシヒカリが9月下旬から県内スーパーに並ぶのを皮切りに、販売が始まる。宮澤さんは「米の値段は今までが安く、経営は苦しかった。小規模農家も生産し続けられる適正価格に落ち着いてほしい」と願っていた。