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2025年

幽玄の世界 580人が堪能 安曇野・明科で薪能

2025/08/24
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 安曇野の晩夏を彩る「信州安曇野薪能」(実行委員会主催)が23日、安曇野市の明科龍門渕公園で開かれた。かがり火に照らされて幻想的に浮かび上がった特設舞台で、観世流能楽師の青木道喜さんと片山九郎右衛門さん、人間国宝の宝生欣哉さんらが能や舞囃子の3演目を繰り広げ、観客約580人が幽玄の世界を堪能した。
 安曇野が舞台となった民話を基に青木さんが創作した新作能「犀龍小太郎」は、龍の母と、人間の子として育てられた小太郎、父である鉢伏山の白龍が命を懸けて山を壊し、水を抜き広大で豊かな平野を作る物語で、原話にないニジマスやコイ、水の精らも登場し、能楽ならではの場面を観客が楽しんだ。
 知人と鑑賞した山崎まゆみさん(59)=東京都=は「雄大な自然を背景にした舞台と地元の方たちが作り出す雰囲気。安曇野ならではの素晴らしい舞台だった」と話していた。

かがり火に照らされて舞う小太郎(左)と母・犀龍
かがり火に照らされて舞う小太郎(左)と母・犀龍

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