お盆の観光地入り込み 天気で明暗
お盆休み(9~17日)期間の中信地域の観光地の多くは、前半は10~12日の雨の影響で客足が鈍かったが、晴天に恵まれた後半はにぎわいを見せた。
松本市の山岳景勝地・上高地(安曇)は大雨で10日夜~13日朝、アクセス道路の県道が通行止めとなり、前年より入り込みが減った。上高地旅館組合長で、上高地温泉ホテルの青柳浩一郎社長は「ホテルの12日の宿泊客はゼロだった」と嘆いた。アルピコ交通の上高地へのバスの利用客も前年より減った。
国宝松本城の入場者数は前年より11.2%減の3万7969人。市松本城管理課は「6月から犬山城や名古屋城など全国の城郭のある城の入場者が減っているが、大阪城だけは増えている。万博開催中の大阪に観光客が集中しているのかもしれない」とみる。
安曇野市の国営アルプスあづみの公園の堀金・穂高地区の来園者数は、前年とほぼ同じ1万4005人だった。広報担当者は「前半は雨で伸び悩んだが、14、15日は前年より多かった」とした。同市の大王わさび農場の来場者は約9万人で、前年から2万人増えた。
塩尻市の高ボッチ高原の管理棟に立ち寄った人は前年同期比7.7%減の1641人。市観光協会は「前半の雨が響いた」とする。小坂田公園は、バッテリーカー利用者が39.1%減の1963人、室内こどもアスレチックは同1.4%減の5293人で屋内外で差があった。奈良井宿の観光案内所の利用者は同約1.5倍の1485人と堅調だった。
木曽町のおんたけロープウェイは前年並みの約3100人が訪れた。前半は雨で出足が鈍かったが、後半は好天で持ち直した。担当者は「外国人客も多く、インバウンド需要は順調」とした。
朝日村の野俣沢林間キャンプ場は、前半は雨で若干のキャンセルはあったが、首都圏の客を中心に予約で埋まった。後半は県内や近隣県の客が多かった。
