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2025年

ふるさと納税のCF活用で過疎地活性化 松本市奈川・乗鞍の6事業で募る

2025/08/19
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 松本市が少子高齢化で人口減少が進む同市安曇、奈川地区の過疎対策として本年度に始めた「ふるさと起業家支援事業補助金」の寄付金の募集が、今月始まった。ふるさと納税のクラウドファンディング(CF)を活用し、奈川地区で4事業者、乗鞍地区で2事業者がそれぞれ100~150万円の目標額を設定して寄付を募っている。さらに市が上乗せして補助し、起業家を手厚くサポートすることで地域活性化につなげる。
 各事業者の事業計画を松本市と同じふるさと納税ポータルサイトに掲載し、集まった金額と同額を市が上乗せで補助(上限100万円で設備費のみ)する。ふるさと納税の形態にしたことで寄付控除が受けられるため寄付金が集まりやすく、事業者は市が手配した経営専門家のアドバイスを受けながら事業を実施できる利点がある。
 市によると、安曇・奈川地区が松本市と合併した20年前と比較すると、安曇地区の人口は2474人から1244人に、奈川地区は1004人から540人とほぼ半減した。高齢化率は安曇地区が24%から48%に、奈川地区が37%から52%に上昇し、少子高齢化による人口減少が顕著だ。
 その一方で安曇・奈川地区は近年、豊かな自然環境が注目されて宿泊施設や野外ガイドで起業する人が増えており、補助制度を活用して移住促進につなげる考えだ。臥雲義尚市長は5日の定例記者会見で「新しい事業の取り組みを応援しようという人に興味を持ってもらいたい」と呼び掛けた。各事業者の詳細は松本市ふるさと納税のポータルサイトに掲載されている。

ふるさと納税ポータルサイトに掲載された事業者の事業計画

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