麻績産の柿を染色に活用 三田桃子さんが29日に液作り見学会
2025/08/19
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麻績村野田沢の染色家・三田桃子さん(31)が29日午後1時半から、自宅兼工房の敷地で、柿渋染めに使う柿渋液作りの見学会を初めて開く。今年3月で村地域おこし協力隊伝統工芸班を〝卒業〟し、工房「MoriIro(もりいろ)」を営む三田さんは、藍染めや草木染を手掛ける一方、地域の高齢化・過疎化で収穫されなくなった柿の有効活用策として柿渋染めを研究・実践しており、「関心が高まれば」と企画した。
事前に地区内で収穫した未成熟柿を臼・きねでつぶし、木樽に仕込んで発酵させる昔ながらの工程を見学する。発酵期間は1週間程度といい、9月5日に布でこした液を瓶詰め(見学可)する。半年間熟成させて利用可能となるという。
三田さんは工房立ち上げ後、商店や飲食店の依頼で、藍染めののれんやおしぼりなどの染色を手掛けた。柿渋染めは布地の耐久性が増して防汚・防水性にも優れ、使ううちに色に深みが増す特性もあるという。「麻績産の柿で柿渋液を仕込むのは初めて。失敗するかもしれないが、みんなで学ぶような気持ちで見学してもらえれば」と話している。
見学会は参加無料。30日には柿渋液を使った染色体験(参加費・材料費6000円、定員は若干名)も予定している。
