0000日(木)
2025年

樹齢800年の大モミ伐採へ 坂北・仁熊大日堂内

2025/08/13
後で読む

 国重要文化財「木造大日如来坐像」がまつられている筑北村坂北の仁熊大日堂境内に生える大モミ(村天然記念物)が「倒木の恐れがある」として20日にも伐採されることになった。地元・仁熊区と大日堂とゆかりが深い岩殿寺(別所)の総代は、18日に魂抜きの法要を予定しており、樹齢約800年とも伝わる地域のシンボルとの別れを惜しんでいる。
 大モミは樹高約9メートル、幹回り約5.2メートルで、大きな枝が5、6本広がる。かつては樹高約30メートルの巨木だったとされるが、50年ほど前の落雷で幹が折れ、近年は内部の空洞化も進んでいた。
 6月15日に枝が一本落下し、仁熊区と総代が村教育委員会を通じて樹木医の診断を受けたところ、木全体に腐朽が進み、境内北側を走る県道大町麻績インター千曲線側へ倒れる恐れも高いと判明。仁熊区と総代は緊急危険木として村が伐採することに同意した。
 村教委は12日付で大モミの村文化財指定を解除した。吉澤敬夫区長(72)は「子供の頃からなじみ深い木」と残念がりつつ「路肩の木陰で休憩する車もあり、いつ折れるか気が気でない」と心配する。法要は午後4時半からで総代長の神田林明さん(74)=別所=は「地元の人たちと最後のお別れができれば」と願った。

近く伐採されることになった仁熊大日堂境内の大モミ

おでかけ

一覧を見る