明科の土蔵を活性化拠点に 協力隊の2人、あすプレイベント
2025/08/13
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安曇野市の地域おこし協力隊の男性2人が、明科中川手の空き家の土蔵を借りて明科地域の魅力を発信するアンテナショップを開こうと準備を進めている。活動のプレイベントとして、花火大会「安曇野花火」が開催される14日、地元の里山から切り出した竹で手作りしたテントと灯籠を、入り口の駐車スペースに設置して夜店を開く計画だ。

空き家利活用担当の隊員・松尾大さん(43)と明科地域活性化担当の隊員・山崎大輝さん(30)がタッグを組み、JR明科駅近くの元ギャラリーの土蔵(2階建て延べ23平方メートル)を自費で借りた。14日は、竹組みのテント2基と円すい形の竹灯籠15基を並べ、地元の飲食店と協力して料理やカクテルを販売する。
活動を始めたきっかけは昨年の安曇野花火だ。駅から犀川河川敷の会場へ向かう見物客が多いのに、街中がどことなく暗いのが気になった。「まず自分たちの力で明かりをともそう」と6月末に土蔵を借り、準備を開始。さらに、長峰山中腹の清水地区の住民らと一緒に取り組む竹林整備のPRを兼ねて竹ムードの醸成を考え、自分たちで竹を切り出した。山崎さんは「竹に囲まれる空間の心地よさを味わってほしい。竹の雰囲気を街全体に広めたい」と意気込む。
アンテナショップの屋号は、2人の名前の頭文字を取った「松崎商店」。不定休で9月以降に開業し、イベントやワークショップの場としての活用も考えている。松尾さんは「過疎地域に指定された明科だが、活性化に向けて頑張っている人は多い。新しい明科を感じてワクワクする場所にしていきたい」と話している。