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2025年

幽玄の世界 松本城で薪能

2025/08/09
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 松本城二の丸御殿跡(松本市丸の内)で8日、夏の風物詩「薪能」が開かれた。能の「羽衣 和合之舞」と「熊坂」、狂言の「口真似」が特設の野外舞台で上演され、国宝天守を背景に幽玄の世界が繰り広げられた。
 日没後にかがり火がともされ、舞台に鼓や笛の音色が響く中、能楽師が舞を始めた。「熊坂」は旅の僧が美濃国赤坂の宿で僧にふんした男に出会うことで物語が始まる。この男は平安末期の大盗賊・熊坂長範の亡霊で、牛若丸によって返り討ちにあった最後の様子が迫力ある舞で再現され、来場者を魅了していた。
 会場を訪れた松本筑摩高校1年生の丸山大空さん(15)は「松本城を背景に初めて能を見ることができて満足した」と話していた。松本市などでつくる城下町松本フェスタ組織委員会が主催し、44回となる。

かがり火の舞台で披露された幽玄な舞

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