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2025年

信州大学 最先端の水技術発信 アフリカ開発会議関連イベント出展へ

2025/08/08
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イベントで展示するRO膜(信州大学提供)
イベントで展示する信大クリスタル(信州大学提供)

 信州大学(本部・松本市)は20~22日に横浜市で開かれるアフリカ開発会議(TICAD)の関連イベントで、同大学が開発した最先端の水関連技術を展示する。特殊な結晶や透水膜を活用した浄水技術のほか、二酸化炭素を排出しない水素生成技術などを展示し、国内外での共同研究や社会実装の足がかりとしたい考えだ。
 日本貿易振興機構(JETRO)などが同市の大規模展示場・パシフィコ横浜で開く「TICAD Business Expo&Conference」に出展する。国内の194の企業や団体が出展する中、信大は「質の高いインフラ」をテーマとする出展群で、学術機関としては唯一参加する。6メートル四方のブースに、研究のパネル展示や、技術を体験できるコーナーを設ける。
 県内の公共施設などに設置されている給水器「swee」にも採用されている、特殊な結晶「信大クリスタル」を用いた浄水技術を展示する。手押しポンプによる加圧で海水の淡水化や不純物除去ができるRO(逆浸透)膜を用いた浄水技術や、太陽光を用いた水素エネルギーの生成技術も紹介する。
 アフリカではサハラ砂漠以南に住む約7億人が安全な水を利用できない環境にあり、不衛生から来る疾患で毎日115人が死亡しているとされている。信大の技術は、より少ないエネルギー、小さな設備で、水再生やエネルギーの創出を実現でき、特に発展途上の地域における活用が期待されている。
 同大アクア・リジェネレーション機構の水澤大輔教授は「現地で困りごとを抱える人に信大の技術が届くといい」と期待している。

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