若者の居場所 混雑状況LINEで通知 利便性向上へ松本市が実証実験
2025/08/07
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松本市は7日、若者の居場所として開放しているMウイング(中央1)と第三地区公民館(中央4)の学習スペースの混雑状況を、市公式LINE(ライン、無料通信アプリ)に表示する実証実験を始める。利用希望者が施設に行ったものの満席で諦めて帰るケースがあり、若者の要望を受けて実施する。地区公民館のフリースペースなどにも段階的に導入していく方針で、施設利用者の分散と利便性の向上につなげる。
利用者が多いMウイング(75席)と、第三地区公民館(38席)を実証実験の対象施設とした。利用者は市公式ラインに登録し、施設の入退室時に出入り口に表示されているQRコードを読み取る。読み取られたデータは即時反映され、トップ画面にある「申請・予約施設利用」から入る「フリースペース混雑状況」で確認できる。
混雑状況は3段階「空いています」「やや混雑しています」「混雑しています」で示され、施設が休館日の際は「営業時間外です」と表示される。
市公式ラインの登録者9万1704人のうち、10代は1191人と1・3%にすぎない。市はこの機会に若者の登録者の増加を図る考えで、市若者参画課の坂上浩美課長は「市政への関心を持ってもらうことにもつなげたい」と期待する。
臥雲義尚市長は5日の定例記者会見で「若者が利用できる地区公民館のスペースを順次広げている。ライン登録をしてもらえれば、施設の利用状況だけでなく、そうした情報をいち早く若者に伝えることにつながる」と話した。
