松本深志高校150年の歴史編さん 同窓会 令和9年刊行へ準備
2025/08/03
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来年で創立150年を迎える松本深志高校(松本市)の同窓会が、母校の歩みを網羅的に記録する『松本深志百五十年史(略称)』の刊行に向けて動きだしている。昭和44(1969)年に発行した『九十年史』以降の通史を新たに編さんするほか、深志高にまつわる自然や地理、文化や自治活動などをテーマ別に取り上げ、明治~令和にわたる分厚い学校史を後世に継承したい考えだ。
編集委員会には同窓の郷土史家や深志高に勤務経験のある教員など約30人が参加。令和9年12月の刊行を目指して一昨年に始動し、毎月欠かさず打ち合わせを重ねている。
同校では正史としての『九十年史』に加え、100周年には読み物的な『深志百年』が刊行されている。ただ、その後半世紀が経過し「再度歴史をまとめなければ、大きな空白が生じる恐れがあった」(編集委員会)。県中等教育の歴史の記録として評価の高い九十年史を継承しつつ、新たな視点も取り入れながら、物心両面から深志の全体像をまとめ上げる計画という。
既に分担を決め、一部は執筆に着手している。併せて同窓生や地域住民に資料協力を呼び掛け▽前身の旧制松本中学校時代も含めた学校新聞▽授業の様子が分かる講義プリントや冊子▽校内で見られた動植物―など幅広い情報を募る(詳細は150周年事業の公式ホームページに近く掲載する)。
巻山圭一編集委員長(63)は「調査の中で新たな歴史的事実も明らかになってきている。読み応えある一冊を目指すので、ぜひ多くのご協力を願いたい」と話している。