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2025年

松商の松宗監督・初の甲子園 「心の野球」大舞台でも

2025/08/02
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 第107回全国高校野球選手権大会に出場する松商学園を指揮する松宗勝監督(45)。母校の監督に就任して3年目で、初の甲子園切符をつかんだ。選手にとって夢の大舞台が迫る中、「やってきたことをぶれることなく甲子園で体現してほしい。このチームなら大丈夫」と願う。
 平成17(2005)年に松商学園のコーチに就き、部長などを務めてきた。指導に携わる中で、優勝候補に挙げられながらも敗れたり、実力以上の力を発揮するチームに出合ったりし「プレーの技術がいくらあっても、土台の心がしっかりしていなければ成り立たない」との思いを強くした。監督に就任してからは「心の野球」を掲げ、今季は練習終わりに必ず勝利の校歌を歌うなど、具体的な「勝利のイメージ」を選手たちの心の中につくることも試みてきた。
 大町市出身。小学校6年生だった平成3年、春の選抜大会準優勝を果たした松商学園の勇姿に憧れ、進学。高校3年間は一度もベンチ入りを果たせなかったが「チームにできること」を考え続けた。順天堂大学では3~4年時に硬式野球部の学生監督を務め、周囲の声に耳を傾け、適材適所で人を頼ってチームをつくる大切さを学んだ。
 大阪入りして初の練習となった1日、はつらつとノックし、選手と一緒に汗を流した。緊張や興奮など選手たちがさまざまな感情を抱く中、いつもと変わらず自然体でアドバイスを送る姿に人柄がにじんだ。

選手たちに公式練習でのポイントを伝える松宗監督