戦争の実情を伝える「平和展」 安曇野市役所で3日まで
2025/08/01
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安曇野市の「戦後80年平和事業」に位置付けられている第25回安曇野「戦争と平和展」が31日、市役所本庁舎ロビーで始まった。広島、長崎に原爆が投下された直後の被爆者の写真、特攻隊として戦死した若者が残したメッセージ、市内の戦争遺跡などが紹介され、戦争の悲惨さや平和の大切さを伝えている。3日まで。
有志団体「平和憲法を活かす安曇野の会」が毎年行う企画展で、戦後80年の今年は内容をより充実させた。かつて特攻基地があった鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館のパネル展示コーナーには、特攻隊員が出撃前に書いた手紙や、上原良司、大倉由人など安曇野出身の特攻隊員5人についての説明もある。
旧陸軍の有明演習地、戦災孤児収容施設、忠魂碑など市内に残る戦争遺跡の紹介パネル、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの子供たちの絵画なども展示されている。平和憲法を活かす安曇野の会の共同代表、松澤好哲さん(81)は「展示を見て、戦争の悲惨さだけでなく平和の尊さへの思いも新たにしてほしい」と話している。
2日には、知覧特攻平和会館の語り部による出張講話が豊科公民館ホールで行われるほか、豊科郷土博物館の企画展「日中戦争、太平洋戦争下の安曇野の人々」(10月5日まで)が始まる。
