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2025年

美須々ケ丘高演劇部が日本一 高校総文祭で県勢初の最優秀賞

2025/07/31
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 松本市の松本美須々ケ丘高校演劇部(20人、顧問・松崎晃教諭)が、高松市で開かれた全国高校総合文化祭の「第回全国高等学校演劇大会」で、県勢初の最優秀賞に輝き、全国2000校の演劇部の頂点に立った。脚本、演技、舞台美術の全てで高水準の舞台を見せ、プロも交えた審査員から「今後の高校演劇が目指すべき目標の一つ」と絶賛された。
 大会には、ブロック大会などを勝ち進んだ12校が出場した。26~28日に1校60分以内で上演し、評論家や演出家、高校演劇の指導者ら7人の審査を受けた。
 美須々ケ丘高は、前顧問の郷原玲教諭のオリジナル脚本「愛を語らない」で臨んだ。「文豪の父親について娘が書いた評伝を舞台化」という複雑な設定だが、巧みな人間描写で引き込み、審査員からは「この作品に出合えて良かった」との声が上がった。
 1月の予選で全国大会出場を決めた後、各地で公演を披露する機会に恵まれた。体の負担は大きかったが、客席の反応を基に、部員同士で意見を出し合い、磨きをかけられたという。全国大会では発表順が12校の最後となり、次々に上演を終えていく強豪校の仕上がりに「かなり動揺した」が、全員で心を決め「自分たちの世界観」を貫いた。
 部長の吉澤美杜さん(17)=3年生=は「まだ実感が湧かないけれど、みんなで苦労して作った作品が評価されてうれしい」と喜ぶ。最優秀賞受賞で、8月23、24日に新国立劇場(東京都)で開かれる総文祭優秀校公演への出演が決まった。3年生の花道となる。「自分たちのやってきたこと全てを出し切る集大成にしたい」と意気込んでいる。

最優秀賞の表彰を受け、高松市の会場で笑顔を見せる松本美須々ケ丘高校演劇部