松本市のシェアサイクル事業 ヘルメット盗難が多発 対策に限界
2025/07/29
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松本市と民間が共同で行っている有料貸し出し自転車「シェアサイクル事業」で、自転車に配備されたヘルメットの盗難が多発している。昨年11月28日に全160台中80台に配備したが、これまでに10個が盗まれた。盗難対策として、ヘルメットの目立つ場所に松本警察署のマスコットキャラクター・かもし課長と、市職員がデザインしたロゴのステッカーを貼ったが効果はいま一つで、市は頭を悩ませている。
ヘルメットは自転車の前かごのカバーの中に入っており、自由に持ち出せる状況にある。カバーに鍵を付ける対策も検討したが、市施設で鍵を貸し出す手間が生じ、いつでも利用できる状態でなくなることから導入できなかった。市職員がシェアサイクルの駐輪所を巡回する対策しかないのが現状だ。
ヘルメットは1個約5000円で、盗難に遭った10個は予備で補充した。市は盗難被害に遭う度、松本署に報告している。自転車乗車時のヘルメット着用は令和5年4月に努力義務化されており、市自転車推進課は「安心安全に自転車を活用するために導入した。ただ、今後も盗まれるようであればヘルメットの配備を見直すことにもなり得る」と話している。
