御嶽海が千秋楽で10勝目 2桁勝利は3年ぶり
2025/07/28
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大相撲名古屋場所は27日、IGアリーナで千秋楽を迎え、上松町出身で西前頭16枚目の御嶽海(出羽海部屋)は西前頭11枚目・時疾風(時津風部屋)を押し出しで破った。信州から近い“準ご当所”での再入幕場所を10勝5敗で締めくくった。2桁勝利到達は、新大関場所だった令和4年3月の春場所以来、3年4カ月ぶり。
先場所は約10年ぶりに十両に陥落。1場所で幕内復帰を果たした御嶽海は今場所、持ち味の押し相撲を軸に、意図的に下がることで的確な間合いを取る緻密な攻めも織り交ぜながら、初日から6連勝を飾った。7場所ぶりの勝ち越しを、大関陥落後としては最速の10日目で決めた。千秋楽では、相手の動きを冷静に見極めるベテランらしい立ち合いを見せ、右差しから一気に押し込む“電車道”の相撲で完勝した。
今場所中盤には単独首位に立つ場面もあり、終盤まで優勝圏内に位置して存在感を示した。木曽相撲連盟元会長の三村喜一郎さん(93)=木曽町新開=は、再び上位進出を目指す足掛かりになったと評価し「久しぶりに上昇機運をつかんだのではないか」とうなずく。「年齢(32歳)は問題ではない。大切なのは『稽古がどれだけできるか』だけ」と強調。「まだまだやってくれないと困る」と木曽のファンの思いを代弁した。
秋場所(9月14日初日、東京・両国国技館)の新番付は9月1日に発表される。
