松商 堅守で混戦抜け出す 高校野球長野大会総評
2025/07/28
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第107回全国高校野球選手権長野大会は、松商学園が佐久長聖を破って4年ぶりに優勝し、閉幕した。今大会は、4回戦までにシード8校中6校が敗退し、ノーシードから公立4校と、松商学園、佐久長聖が8強入りという波乱の展開となった。突出したチームがない中、松商学園は安定した守備を土台にロースコアゲームに持ち込み、しぶとく奪った得点を守り切る野球で県王座に輝いた。
松商学園は左腕2投手を軸に守備が堅く、開幕戦から決勝までの7試合全てを無失策で勝ち上がった。完封試合が4試合、残り3試合は1失点と抜群の安定感が光った。打撃力が上回る相手に対しても、自分たちから崩れることがなければ優勝に届くことを示した。
中信勢は、第2シードの松本国際は準決勝で、第3シードの東京都市大学塩尻は4回戦でともに松商学園に0―1で敗れた。いずれも守備型のチームで、どちらに転んでもおかしくない試合だったが、決定機での精度の差が勝敗を分けた。
激戦ブロックに入った松本第一は、第1シードの長野商業を破ったが、4回戦で佐久長聖に力負け。あらためて激戦区を抜け出す難しさが浮き彫りになった。
8強に入った公立校4校のうち、中信勢は0。いまひとつ存在感を示せなかった。南安曇農業、松本蟻ケ崎、大町岳陽、中信連合、松本美須々ケ丘の3回戦進出が最高戦績だった。失点をいかに防げるかが勝ち上がりの課題だ。
