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2025年

上原良司の思い 次世代へ 高校生ら戦争と平和考える 8月23日に「わだつみのこえ戦後80年のつどい」

2025/07/28
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 戦後80年に合わせて中信地区の高校教員や高校生らでつくる「わだつみのこえ80年の会」は、太平洋戦争末期に自由と尊厳を主張しながら特攻死した池田町出身の上原良司(1922~45)を通して戦争と平和について考え、次世代へ継承する活動に取り組んでいる。生徒たちが各校で探究活動を進めながら体験学習などを行い、8月23日に「わだつみのこえ戦後80年のつどい」と題して成果発表や戦跡写真家の講演などを計画している。
 戦後60年、70年に続く取り組みで、2年ほど前から準備を始め、昨年からは松本市内の高校に通う生徒有志も参加。6月に高校生の発案で市内の戦跡巡りをしたほか、8月9日に安曇野市穂高有明の家など上原ゆかりの地を訪ねる「追体験学習」を計画する。
 26日は松本第一高校で「つどい」に向けた準備会が開かれ、教員らと同校、松本県ケ丘、松本深志の3校の生徒9人が集まった。つどいで発表する生徒が現時点の内容を紹介して助言を受け、戦跡の撮影を続ける写真家・安島太佳由さんの基調講演や、安島さんを交えたシンポジウムなど当日の予定を確認した。
 松本県ケ丘の3年生・滝沢葵さん(18)は松本の戦時中の写真をカラー化し、戦争の記憶をつなぐ探究成果を発表する。会では他校の生徒に刺激を受けたといい「多くの人に自分の活動や戦争のことを知ってもらえれば」と願う。松本第一の3年生・赤羽颯さん(18)は「上原良司などから戦争が身近にあったと実感した。ぜひ高校生に一緒に考えてほしい」と話している。
 つどいは参加自由で、8月23日午後1時から深志教育会館(松本市蟻ケ崎3)で開かれる。8月9日の追体験学習も一般参加を募り、午後2時に有明駅(安曇野市穂高北穂高)集合。参加無料で申し込みは8月8日まで。問い合わせは事務局の松本第一高校(電話0263・46・0555)へ。

つどいの内容などを確認した準備会