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2025年

愛玩動物看護師 松本市が保健所に配置

2025/07/25
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 松本市は、犬や猫などの動物の診療補助や世話、適正な飼育の指導などを行う「愛玩動物看護師」を、本年度から市保健所に配置している。保健所に保護された犬や猫の世話や管理と、獣医師による診療の補助の業務を担っており、ペットを飼う市民への正しい飼い方の指導や、災害時のペット同行避難の対応なども行っていく。市保健所によると、県内自治体では初採用になる。
 愛玩動物看護師として市保健所に配属されたのは上條真依さん(22)で、市内の動物専門学校を卒業し、4月から市食品・生活衛生課の職員として、市保健所が収容した犬の世話や事務作業などを担っている。上條さんは「大変な仕事だが、保護してお世話をした犬が無事に飼い主に戻り、笑顔になってもらえることがうれしい」と話す。
 愛玩動物看護師は国家資格で、令和元年度に愛玩動物看護師法が制定され、5年度に初の試験が実施された。獣医師の負担軽減などが狙いで、主に動物病院などが勤務先だが、市は5年度に策定した「市の動物愛護管理に関する基本方針」に愛玩動物看護師の採用を盛り込んでいた。負傷動物や保護動物の診療補助、ペットなどに関する相談受け付けなどを目的に昨年度初めて募集し、1人を採用した。
 中核市の移行に伴って令和3年4月に設けられた市保健所には、年間で約40~50頭の犬や猫が収容される。保護動物の世話などは獣医師や事務職員が担ってきたが、今後は愛玩動物看護師も行うようになる。市食品・生活衛生課の久保田耕史課長は「今後は市民のペット飼育の普及啓発などにも活躍してもらいたい」と期待していた。

市保健所に収容されている犬の世話をする上條さん