大桑の宝 レプリカでPR 縄文土器「悠久のほほ笑み」 茅野の田中さん 制作・寄贈 役場に展示
2025/07/23
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大桑村役場の総合案内のそばに、村内で出土した縄文土器で県宝の「人面装飾付有孔鍔付土器」(愛称・悠久のほほ笑み)の模造品が置かれている。趣味で土器や土偶を再現する田中洋二郎さん=茅野市=が手掛け、6月に村教育委員会に寄贈された。来庁者の目を引き、「村の宝」をPRするのに一役買っている。
本物の土器は長野の大野遺跡から出土した。高さ43センチ、直径32センチで、側面に付いた人面装飾の大きさ25センチは現在の国内最大。模造品はサイズなど「おおむね」再現しており、縄文時代に使われていたとみられる粘土で作った。
田中さんは長年、土器や土偶を再現してきた。作品は自身の主義から基本的に処分するが、「悠久のほほ笑み」は大きな顔などに愛着が湧きもったいなく感じたという。「使い道があれば」と村に寄贈を申し出た。
村教委は模造品の展示で「地域の文化財を身近に感じ、知ってもらう機会になれば」と願う。さらなる活用も検討中といい「興味を持った方は村歴史民俗資料館にある実物も確かめてほしい」と話す。模造品は当面の間役場に飾る。
