参院選長野県区 立民・羽田氏が再選
2025/07/21
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第27回参議院議員選挙は、20日に投開票された。現新5人が立候補した県区(改選定数1)は、立憲民主党現職で社民党の推薦、共産党の支持を受けた羽田次郎氏(55)=上田市=が再選を果たした。県区では、補欠選挙も含めると野党の5連勝となる。自民党新人で公明党の推薦を受けた藤田ひかる氏(35)=長野市=は、選挙戦終盤に猛追を見せたが一歩及ばなかった。参政党新人の竹下博善氏(42)=同=も一部で勢いを見せたが浸透を図れなかった。投票率は61.11%で、3年前の前回選を3.41ポイント上回った。
今回の参院選は、羽田氏と藤田氏による与野党対決に竹下氏が絡む構図となった。
羽田氏は信州市民連合の橋渡しで3野党の候補一本化が実現し、野党共闘の候補として戦った。兄・雄一郎氏の死去を受けて立候補し、初当選を果たした令和3年4月の補欠選挙の直後から準備を進め、正式な出馬表明こそ今年4月になったが、父で首相を務めた孜氏や兄らが築いた地盤の上で安定した戦いを見せた。「食料品の消費税をゼロに」など物価高対策を訴えて、野党支持層のほか無党派層にも浸透した。
藤田氏は自民党県連の公募に応じる形で3月に出馬表明をしたが、出遅れは否めなかった。同党県連が国政選挙に女性候補を擁立するのは初で、刷新感を前面に無党派層への支持拡大を図ったが、党への逆風も受けて広がりきらなかった。
竹下氏は昨年12月に出馬表明をしてから地道に街頭活動を続け、党躍進の勢いにも乗ったが及ばなかった。政治団体・チームみらい新人の山田雄司氏(35)=小諸市=と、同・NHK党新人の加藤英明氏(66)=東京都=は浸透しなかった。
