迷子の亀を保護 飼い主探し奔走 塩尻・桔梗小6年3組
2025/07/19
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迷子の亀を保護しています―。塩尻市の桔梗小学校6年3組32人は、クラスメートが通学路で見つけた亀を飼い主に届けようと、教室で飼いながら、持ち主探しを続けている。
古畑君(12)が5月2日の登校中に、ザ・ビッグ塩尻広丘店(広丘高出)付近を歩いていると、草むらから亀が出てきた。「えっ」と驚いたが見放せず、手で捕まえて学校に持って行った。
亀が人に慣れている感じがしたため、飼い主がいるだろうと、クラスのみんなで判断した。塩尻警察署に落とし物として届け出た。署員に種類はクサガメで、体長約20センチだと聞き、これらの情報や、亀の写真、保護した日時や場所などを載せたポスターを作成した。地域の回覧板に入れてもらい、地元の店舗にも掲示を依頼した。
飼い主は現れず、遺失物としての保管期間が過ぎたため、引き取った。児童らは「カメ当番」を作り、毎日水替えをして世話をしている。給食室で野菜のくずをもらって餌にしたが食べず、理科の先生に相談した。勧められた煮干しを与えると食べ、好物が分かった。
児童たちが亀に近づくと、顔を出して寄ってきて「かわいい」という。古畑君は「思ったより世話が大変だけど、みんなで楽しく協力できている」と安心感でいっぱいだ。担任の横谷千津さんは、保護や飼い主探しの活動を通じて「子供たちが気持ちが一つになり、地域の人のつながりや優しさも感じている」と話している。