生坂中 戦時の暮らし学ぶ 地元の平林勲さん講演
2025/07/19
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生坂村の生坂中学校3年生11人が11日、社会科の授業で、上生坂の平林勲さん(92)の戦争体験を聞いた。終戦当時に12歳だった平林さんは戦時中の村の暮らしなどを語り、生徒たちは熱心に耳を傾け平和の大切さについて考えた。
平林さんは生坂村中央国民学校(小学校)を卒業後、昭和20(1945)年の終戦当時は、池田町の北安曇農業高校(現池田工業高校)の併設中学校へ通っていた。村の戦後50周年記念文集にも当時の思い出を寄稿していた縁で講演することになった。
平林さんは戦時中、校庭や川岸に畑をつくった勤労奉仕や、竹やり訓練、疎開で東京都世田谷区から訪れた子供たちとほとんど交流はなかった思い出、終戦を知らされても「そうか」としか思えなかった記憶を振り返り「勉強はほとんどできず、将来の目標もなかった。生きているのがやっとの時代」と語った。
宮川隼斗さん(14)は「戦時中の暮らしの質素さに驚き、大変な時代だと思った。今の自分たちがいかに恵まれているかを実感した」と平和をかみしめていた。
