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2025年

自動運転バス 塩尻・市街地西側でも実証運行 今秋の10日間 西友、塩尻駅などを周回

2025/07/18
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令和9年に「レベル4」の定常運行を目指し実証を続ける市の自動運転(写真は令和7年1月のレベル4走行時)

 塩尻市と市振興公社は今秋、実験を進める「自動運転バス」について、新たに市街地西回りルート(4・8キロ)を設定し、乗務員が必要に応じ手動に切り替える「レベル2」での実証運行を行う方針だ。今月1日付で国土交通省の自動運転社会実装推進事業交付金が交付決定した。
 西回りルートは、市中央スポーツ公園の交差点を西側に入り、市総合体育館ユメックスリーナから西友塩尻西店(宗賀)を経てJR塩尻駅、えんぱーくに至る。人口増が著しい駅西の新興住宅地付近を通る。まずは10日間、走行させる考え。東回りルート(5キロ)は塩尻駅、市役所、カインズ塩尻店(広丘高出)の経路で5~7月に定常運行をしている。
 西回りの実験を行う本年度の総事業費は1億2500万円で、国交省の補助は1億円。国の補助は昨年度まで10割交付されたが、見直しがあり上限が「5分の4」と減額された。市は2500万円を自主財源で負担する。
 市は、令和9年度中に、特定の条件下で運転手がいなくても一般公道を走行できる「自動運転レベル4(特定自動運行)」の定常運行(社会実装)と有料サービス化を目指す。東回り、西回りが社会実装の候補ルートだ。
 運転手不足の時代でも持続可能性の高い地域公共交通を構築するのが狙い。技術面などで多数の民間企業と連携している。市は自動運転実証事業を令和2年度に始め、7年度までの概算事業費は7億4600万円余。国からの補助が6億4000万円余、市の一般財源は9800万円余を注ぐ。財源確保など解決すべき課題はあり、市先端産業推進室の太田幸一室長は「市の目標達成のため、国への支援を求めていく」としている。