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2025年

災害時の避難 支援強化 生坂村が計画書

2025/07/18
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 生坂村健康福祉課が、1人暮らしのお年寄りなど災害時の避難に手助けが必要な村民をサポートする個別避難計画書「私のひなん計画」を作成した。避難に必要なさまざまな情報を書き記してもらい、村と区、支援者、要支援者の4者で共有・運用する。世帯数が少なく高齢者が多い古坂区をモデル地区にして24日に住民の記入体験を行い、8月31日の村総合防災訓練で試験運用する。村は災害時に誰ひとり取りこぼさず乗り越える支援体制の強化につなげる考えだ。

 村民にも親しみやすい表現で作成されたA4サイズ表裏1枚になる。「ひなんを手伝ってもらう人(要支援者)」と「ひなんを手伝う人(支援者)」が双方の名前や住所、連絡先などを記すほか、要支援者の住宅の間取り、健康状態、ペットの扱い、「歩行器がないと歩けない」「耳が遠い」など本人の細かな情報も書き記して共有する。避難のサポートや安否確認に役立つだけでなく、大地震で家屋が壊れて閉じ込められた場合にも迅速・的確な救助が期待できる。
 自治体の個別避難計画の普及を進める内閣府の公募事業に応じ、先駆的に行う秋田県男鹿市の事業を参考にした。記入体験にも同市の職員がアドバイスに訪れる予定だ。
 古坂区のモデル事業を機に、計画書の作成に同意する区から徐々に普及を進める考えで、同課の保健師・藤岡好美さんは「堅苦しくないやり方でご近所さん同士の相互支援を意識してもらい、災害時の自助・共助・公助の体制を強化していければ」と話している。

生坂村健康福祉課が作成した「私のひなん計画」