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2025年

相撲選手育成 マシン新設 木曽町トレセン 県が支援 国スポ県代表 合宿で利用

2025/07/17
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 本年度の国民スポーツ大会(国スポ)の相撲競技に県代表として出場する選手団の強化合宿が、木曽町の総合トレーニングセンター(トレセン)で始まった。県の競技力向上対策本部が実施する「特殊競技用具整備事業」を通じて4台のストレッチマシンが同施設に導入された。選手たちは、伝統的な相撲の稽古に加え、新たな視点から競技力を高めようと目を輝かせている。昨年6月に完成した新施設が、地域に根づくスポーツ拠点として本格的に稼働し始めている。

 当初、町が導入を計画した6台の運動器具のうち、県の補助を受けて購入した4台が県相撲連盟に貸与され、同施設に設置された。肩や股間などの可動域や柔軟性の向上を目的としているのが特徴で、町温水プールに備える筋力トレーニング向けの器具と差別化を図った。残り2台は町が購入を予定し、今冬にも設置する。
 選手団が12日、新設の器具を使った初のトレーニングに臨んだ。少年・成年両部門の選手と、令和10年の国スポが参加対象となる中学生が参加。講師となった健康運動指導士・後藤健治さんから「軽い負荷で力を抜いて脱力しながらストレッチをする」との説明を受けた。選手は滋賀県で開催される今秋の国スポに向け、同施設で実施する合宿の際にトレーニングを重ねる。
 県相撲連盟理事長で町教育委員会の安藤均さんは「柔軟性や可動域を広げることは子供にとって大切な要素。相撲以外のあらゆるスポーツにも共通する」と話す。町は、町ジュニアスポーツクラブの小中学生の活用に向けた指導者講習会の実施も検討する。「肩こりや腰痛などにも効果がある」とされる器具の活用の門戸を、将来的には地域の高齢者まで広げたい考えだ。

ストレッチマシンの操作方法を学ぶ選手たち。専門家から「筋肉を鍛えるのではなく、脱力して力のコントロールができるように」との助言を受けていた