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2025年

国道158号・沢渡駐車場の渋滞抑止にライブカメラ 松本市と環境省がHPで配信へ

2025/07/16
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 松本市安曇の山岳景勝地・上高地と市内を結ぶ国道158号が観光シーズンに大渋滞する問題で、松本市は19日から、沢渡駐車場周辺のライブカメラ配信をする。観光客が事前に状況を確認し渋滞を回避できるようにするためで、環境省と連携し初めて取り組む。
 マイカーで訪れた観光客がシャトルバスに乗り換える沢渡駐車場周辺で、環境省が四つの市営駐車場に1台ずつ設置するほか、市が渋滞エリアの前後に道路状況を確認するための2台を設置する。それぞれのホームページ(HP)で配信する。
 このほか、秋の行楽期となる10月には、長野道松本インターチェンジ(島立)とアルプスの郷(安曇)、親子滝(同)の前の3カ所に電光掲示板を設け、渋滞情報を発信する。8月中に沢渡エリアの市有地に45台分の駐車場を新設する。
 沢渡エリアには現在、市営、民営合わせて12の駐車場があり、普通車1802台を収容できるが、上高地への入り込み客数が初めて150万人を超えた昨年はマイカー利用者の増加で渋滞が深刻化。観光シーズンには駐車場が満車になる日が延べ11日間あったほか、国道158号で10キロに及ぶ渋滞が発生した。長時間待ったあげくに諦めて帰る観光客も出る事態となった。周辺住民の生活にも支障が出ている。
 情報発信は地元からの要望でもあり、市営駐車場の指定管理者となっている一般財団法人・ピアーズさわんどの河辺大樹事務長は「インバウンドもありコロナ明けから観光客が急増している。リアルタイム配信は必須」と語る。より多くの観光客に利用してもらうため、今後は「上高地の公式サイトでも発信できるように取り組みたい」と話した。臥雲義尚市長も15日の定例記者会見で「観光客がワンストップで情報を得られるように取り組む」とした。

休日には朝から満車になる沢渡駐車場(昨年秋)