中心街巡って多事争論
2025/07/13
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松本市は12日、松本駅周辺から松本城周辺までの「えきしろ空間(中核エリア)」の今後について、市民の意見やアイデアを募る「多事争論会」を開いた。駅前記念公園や旧井上本店、旧松本パルコなど7カ所を歩いて現状を確認し、Mウイング(中央1)で参加した約70人(オンライン含む)と臥雲義尚市長が意見を交わした。
えきしろ空間を巡っては、臥雲市長の諮問機関・中心市街地再設計検討会議が3月、「歩きたくなる『ウオーカブル』なまちづくり」「車の流入抑制」を柱とした再整備を提言している。
多事争論会では若い世代などから、イオンモール松本(中央4)に人が集中し、松本駅前だけを中核とは言えないという声があった。臥雲市長は松本城、松本駅、あがたの森が囲むトライアングルエリアの「えきしろ空間」に絞って計画を進めていることを説明し、理解を求めた。
駅前に暮らす人が減っているという指摘については「子供たちの伝統行事を続けていきたい」とし、(人口の多い)市西南部とのつながりを町会を超えてつくることで、駅前に人出を生み出す一助にする考えを示した。
車の流入抑制については「(車を)中心市街地の中に入れないでも移動でき、有効に土地の利活用ができるというのが今後の方向性。周辺までは車で来てもらい、止めやすいスペースとセットで実現していく」とした。
市内出身で、将来は市内で就職したいと考えているという中京大学1年生の西村美瑞穂さん(18)=名古屋市=は「駅前活性化のためにはインフラ整備も欠かせないと思う」と話していた。
