出口クリスタさんが柔道大会を企画 11月に松本で子供たちの団体戦
2025/07/12
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塩尻市出身でパリ五輪柔道女子57キロ級の金メダリスト・出口クリスタさん(29)=日本生命、松商学園高―山梨学院大出=の名を冠した初の柔道大会が11月9日、松本市美須々のエア・ウォーターアリーナ松本(市総合体育館)で開かれる。競技経験で得た学びを次世代に伝える場として出口さんが企画した。初回は県内の子供たちが出場し、将来的に全国・国際規模の大会を目指す。

大会名は「ザ・ファーストステップ柔道フェス2025 ウィズ クリスタ」で、県柔道連盟が実行委員会を組織して開催する。7人制の団体戦(男女混合)とし、先鋒の年長園児から小学校6年生の大将までのチームが出場する独自の団体戦の形式を組む。監督とコーチは安全面での見守りに徹し、技術的な指導は行わず、上級生のアドバイスの下で試合を構成する。柔道未経験者が参加できる「転び方教室」も開催し、柔道のすそ野を広げたい考えだ。
出口さんと、県柔道連盟理事で松商学園高柔道部監督の手塚裕司さんが11日、松本市役所に臥雲義尚市長を表敬訪問し、大会開催への協力を求めた。臥雲市長は全面支援を約束し、市の共催事業として会場を無償で提供する考えを示した。同アリーナは10月に柔道畳を4面分(520枚)更新する予定で、国際大会に対応できる基準の畳を導入する。
金メダルを持参した出口さんは「団体戦は個人戦にない楽しみがある。みなそれぞれ役割があり、チームワークも学んでほしい」とし、監督とコーチが見守りに徹する意図については「自分で考える力を養いたい」と話した。国際大会を目指すことについては「柔道だけでなく、異文化交流も目指したい」と狙いを語った。