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2025年

麻績村が鹿肉用冷蔵庫設置 鮮度保持、猟友会の負担軽減へ

2025/07/12
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 麻績村は今夏、有害鳥獣駆除で捕殺した鹿肉を保冷するための冷蔵庫を小東に設置した。これまで村内では県内の出張引き取り解体処理業者に鹿肉を引き渡すまでの間、肉を冷やすのに十分な沢水が確保できず、鮮度を保てないとして地中に埋めて廃棄処理するケースが目立っていた。冷蔵庫の設置は鹿肉のロス解消や猟友会員の負担軽減につながると期待され、近く稼働する見通しだ。

 村が松塩筑猟友会の麻績・日向両支部の要望に応じ、周囲に民家がない村堆肥化施設北側に整備した。広さが約1坪(幅・奥行きともに1・8メートル)、高さが約2メートルの業務用で、鹿を3~4頭置ける。床はすのこ状で水が外部に排出される構造となっており丸洗いが可能だ。村が所有し、日常的な管理は猟友会が担う。村は今後支払う電気料金を月額約2万円と見込んでいる。
 村は本年度一般会計当初予算に関連事業費90万円を計上していた。設置に当たり「人目に付きにくい」「電気・水を容易に確保できる」点を考慮して設置場所を選定した。猟友会は今月、村から冷蔵庫を保護する屋根材(約10万円)の提供を受けて8日に屋根を手弁当で完成させた。今月中にも業者による電気工事が行われる。
 村振興課は「ランニングコストや需要を見極めながら、今後も運用方法を改善していきたい」と話している。

新たに設置された鹿肉保存用の冷蔵庫。今月後半にも稼働する予定だ(小東)