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2025年

国道19号陥没で松本が大渋滞に 10日昼に路面復旧工事完了

2025/07/11
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 松本市の国道19号白板交差点で9日夕、激しい雨に伴い発生した路面の陥没で、市上下水道局は翌10日にかけて緊急の復旧工事をした。普段から交通量の多い交差点で通勤ラッシュ時に工事規制が敷かれたため、広範囲で大渋滞が発生。市民生活に大きな影響が出た。
 陥没は9日午後6時過ぎに発生。交差点北側の横断歩道付近に縦約1メートル、横約3メートル、深さ約4メートルの穴が空いた。現場では7日から老朽化した市の下水管の更新工事が行われていた。工事箇所の路面に敷かれた鉄板と地下の土留め壁で囲まれた空洞部の外側で陥没が起きた。掘削後に埋め戻した砕石が大量の雨水を含んで緩み、空洞部に流れ込んだとみられる。市によると、車2台のタイヤがパンクする被害があった。けが人はなかった。
 復旧は空洞部を砕石で埋め戻す方法で行われ、10日午後1時までに完了した。復旧工事中、白板交差点は1方向ずつ車を通過させる規制が敷かれた。日本道路交通情報センターによると、国道19号は10日午前8時半ころをピークに、同交差点を先頭に安曇野市方面へ向かう下りが最大5.5キロ、塩尻市方面に向かう上りが最大1.5キロ渋滞。交差する県道倭北松本停車場線も激しく渋滞した。
 大雨の影響は市南部にも及んだ。県営松本空港の滑走路下を通る県道松本平広域公園線の松本空港トンネルでは9日午後5時10分ころ、深さ10センチ以上の冠水が発生し、車の通行を規制する「エアー遮断機」が作動した。同トンネルでは昨年8月に冠水で車4台が水没。県松本建設事務所は今年5月に遮断機の運用を始め、今回初めて作動した。同事務所によると、車や人への被害はなく、約2時間後に通行規制を解除した。

復旧工事の影響で激しい渋滞が発生した国道19号(10日午前8時38分、松本市の白板交差点)