教訓継承へ児童が学習 南木曽・梨子沢土石流11年 町独自 初の防災週間
2025/07/10
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中学生1人が亡くなり建物43棟が被災した平成26(2014)年の梨子沢土石流災害から11年を迎えた9日、地元の南木曽小学校で防災学習会が開かれた。昨年で発生10年の節目となったことから、町は災害前後の1週間を独自の「町防災週間」(6~12日)として啓発や記憶の継承に努める新たな取り組みを今年から始め、期間中のメインの活動となる。全校児童約130人や見学した住民が防災意識を高めた。
梨子沢災害は午後5時40分ころ、読書の町中心部を流れる木曽川支流・梨子沢で起きた。534人が避難し、橋の流出などでJR中央西線が約1カ月不通となった。
防災学習会は国土交通省多治見砂防国道事務所(岐阜県多治見市)の職員に教わり、4~6年生はハザードマップを作った。自分の住む地域ごとに班に分かれ、マップを見て土砂災害警戒区域や避難場所を確認した。1人1枚用意された地図に、警戒区域に色を塗るなどして自分のハザードマップを作った。
職員から土砂災害への備えなども聞いた。4年生の西尾信我君は「身近なところでも土砂災害が起きる危険があるんだと分かった」と話した。4年生は総合的な学習の時間で梨子沢や災害について学んでおり「普段から川の近くにいるときなど注意したい」と話していた。
1~3年生は防災かるたに取り組んだ。
