自転車観光もっと便利に トイレ提供や給水サービス 松本市が協力店を募集中
2025/07/09
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松本市は自転車と観光を組み合わせた「サイクルツーリズム」の一環として、サイクリスト(自転車利用者)に駐輪スペースやトイレ、給水サービスなどを提供する店舗や施設を「サイクルオアシス」として認定する事業を始めた。昨年9月に宿泊施設を認定する事業「サイクリストに優しい宿」をスタートさせており、宿泊施設に加えて対象の幅を広げる。
市内の店舗・施設が対象で、制度の趣旨に賛同してサイクリングルートなど観光情報の提供や道案内の対応をすることが要件となる。認定されると認定証が発行され、ステッカーやフラッグ、ロゴマークの電子データなどを使用できる。希望者には県産財を使った木製サイクルラックを貸与し、市ホームページに店舗・施設の情報を載せる。
サイクリストに優しい宿には19施設(4日現在)が登録され、サイクリストの好評を得ている。松本市安曇の乗鞍高原で宿泊施設「ペンショングリンデルワルト」を営む高橋貞広さん(69)は「ヒルクライムの練習で訪れるサイクリストに需要がある。飲食店も一緒になって盛り上げていきたい」と話している。
市は昨年10月、松本駅お城口に自転車で旅行する人が自転車の組み立てやメンテナンス、着替えができる「サイクルステーション」を設置した。市街地を巡るサイクリングルートの整備を進め、松本観光コンベンション協会作成のサイクリングマップで紹介している。
サイクリングオアシスは30店舗・施設の登録を当面の目標に掲げる。市自転車推進課の武井厚志課長は「地域ぐるみでサイクリストを迎え入れる雰囲気をつくりたい」とし、「本年度はプロモーション動画をつくる予定があるので店舗・施設も取り上げていきたい」と話している。
