若き起業家・上野真路さん 学生時代から企業と商品開発 故郷の穂高にカフェ開店へ
学生時代に新潟市で起業した上野真路さん(24)が、出身地の安曇野市穂高で新たに事業を始める。新潟市内や地元の企業と連携、協力し、カフェ「ARARAT CAFE」を12日にプレオープンする。「起業が地方での生き方の選択肢となることを次世代にも示したい」と奮闘する。
起業家の養成に力を入れる開志専門職大学(令和2年4月開学、新潟市)の1期生として学び、3年次に「株式会社ARARAT CREWS」を学内に設立。コーヒー豆の販売などを手掛ける鈴木コーヒー(新潟市)との商品開発に進展し、実店舗を探し始めた。
スープカレー店ハンジローが松本市埋橋2へ移転する前の店舗で、現在木曜日のみ営業している仕込み用の工房(穂高)に出店する。ハンジローの非稼働日となる金・土・日曜日の午前11時~午後5時に間借りする。雪室で熟成した「雪室珈琲」など新潟で知名度が高い鈴木コーヒーのコーヒーを看板商品として扱い、ハンジローのカレーも味わえるメニューを提供する。
鈴木コーヒーと共同し昨年夏に発売した「パーフェクトパフォーマンスコーヒーオイル」の発信店舗にも位置付ける。コーヒーに混ぜて摂取する使い方を想定し、ココナツ由来のMCTオイルなど健康に寄与する成分を配合したブレンドオイルで、専門家の監修の下、開発した商品だ。
上野さんは幼少期から野球に熱中し、穂高東中学校から松商学園高校(松本市)へ進学した。地元を離れ、起業を学ぶ中、野球生活でも意識してきた健康と食がテーマの事業活動に方向性を見いだした。現在は水道工事業・みやび設備(穂高)の業務にも従事。同社を創業した父親の姿を見ながら経営を学んでいる。
上野さんは「水と空気、景観に恵まれた安曇野の良さを満喫できる好立地の店舗で、健康志向の来訪者の満足度も高められる事業を展開していきたい」と話す。
問い合わせはアララト カフェ(電話0263・82・0688)へ。
