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2025年

やなせさん夫妻の思い出語る 元秘書の越尾正子さんが松本で講演 明大校友会県支部が企画

2025/07/06
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 明治大学校友会県支部(坪田明男支部長)は5日、やなせスタジオ(東京都)の社長・越尾正子さんを招いた講演会を、松本市本庄1のホテルブエナビスタで開いた。越尾さんは、絵本「アンパンマンシリーズ」の作者・やなせたかしさん(故人)と妻・暢さん(同)との思い出を語った。
 やなせさんの秘書を務めた越尾さんは、「やなせ先生は根はすごく明るい人。積極的に前を向いて生活していく力を持った先生だった」と述べた。やなせさんは亡くなる前、アンパンマンが多くの人に受け入れられて守られていると感じ、「(アンパンマンは)自立して一人で歩いていけるから安心だ」と話していたという。
 暢さんに関しては、越尾さんがやなせスタジオに入社すると、会社や個人の通帳やはんこなどを託されたエピソードを披露した。「(もし自分が)悪い人ならどうするのですかと聞くと『自分に見る目がなかったとあきらめる』と言われた。このように言える女性はすごいと思った」と当時を振り返った。
 県支部は明治大学を卒業した県内在住者らでつくる。毎年、総会に合わせて開く講演会を一般公開。今回は約500人が聴講した。

やなせさんや暢さんとの思い出を話す越尾さん
やなせさんや暢さんとの思い出を話す越尾さん