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2025年

平和への思い若者紡ぐ 松本でフォーラム初開催

2025/07/06
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 県内で平和活動に取り組む10~30代の若者による「信州の若者がつむぐ平和創造フォーラム」が5日、松本市県3のあがたの森文化会館で開かれた。県内の被爆者の声を冊子や映像で語り継ぐプロジェクトの報告会や、沖縄の米軍基地や貧困問題のワークショップ(WS)などが行われ、若者から高齢者までの参加した人たちが平和を創造するために自分でできることを考え合った。
 沖縄のWSは信州大学の学生ら7人でつくる団体「沖縄と私たち」が行った。沖縄県糸満市出身で信大経法学部3年の照屋規翔さん(20)は米軍構成員による犯罪検挙件数が減らない現状を示し「どうしたら改善できるのか、沖縄にいる米国人や政府、そして自分たちも考えていくべきことではないか」と呼び掛けた。
 同団体は昨年、照屋さんと信大医学部3年の清水克樹さん(25)が呼び掛けて発足し、市民対象に勉強会を3回開いてきた。清水さんは「沖縄に関心のない人も参加してくれ、伝えることができた。高校や小中学校で沖縄について一緒に考える活動をしていきたい」と話した。照屋さんは「松本に来て(沖縄戦での日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる)6月23日の慰霊の日が全然知られていないことに衝撃を受けた。どういう意味がある日なのかを伝えたい」と願った。
 フォーラムは参加団体のメンバーで実行委員会を組織し、初めて開催した。実行委員長で医師の光武鮎さん(35)は「団体同士の交流も行い、フォーラムを続けていきたい」と話した。

沖縄の現状を沖縄出身の信大生が伝えたワークショップ
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