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2025年

筑北の廃線敷ツアー明科側と連携開催へ 民間団体が連絡協立ち上げ

2025/07/01
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 筑北地域でウオーキングイベントを定期開催している筑北曼荼羅ツアー企画主宰の高野博久さん(55)=筑北村坂北=が、村による遊歩道整備が進む西条の旧国鉄篠ノ井線廃線敷について、民間の立場から観光支援する準備を進めている。安曇野市明科側の廃線敷支援団体と連携し、西条~明科駅間全10キロルートの整備実現を大きな目標に掲げ、両市村にまたがるツアーやイベントを企画していく。
 高野さんと、明科側で廃線敷遊歩道のイベント開催や案内役を務める「潮沢ロマンの会」(寶喜吉代表)の事務局・横田耕太郎さん(62)=安曇野市穂高有明=が6月29日に明科で会合し、両団体による連絡協議会を立ち上げることを決めた。
 当面は9月以降に一般開放される見通しの筑北村側の小仁熊トンネル(全長365メートル)を利用したトレッキングツアーや、安曇野市側で10月下旬に開かれるハロウィーンイベントと連動した独自イベントを計画していく。
 将来的には、全長約2・1キロあり整備が課題となる第2白坂トンネル(筑北村・安曇野市境)内を安全な車両で通行するツアーや、近隣の峠を越えて迂回するウオーキングルートの開拓なども考えたいという。
 横田さんは「筑北側のトンネルは質や規模で見れば安曇野市側をしのぐ。若い人に引き継げる観光利用の仕組みをつくり、地域活性につなげたい」と願う。高野さんも「村や廃線敷沿線の地域住民とも連携し、かつて列車が走った跡地をたどるワクワク感を共有していければ」と話している。

旧国鉄篠ノ井線廃線敷の観光活用について話し合う高野さん(中央)と横田さん(右)ら