中心街の未来図、マップに 松本都市デザイン学習会が披露
2025/06/30
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市民主体のまちづくりを考える「松本都市デザイン学習会」(山本桂子代表)は29日、松本市大手3の市立博物館で勉強会「『絵に描いた餅』を描き続ける」を開いた。約50人が参加し、学習会が制作した市中心市街地の地図「絵に描いた餅MAP」を使って松本のまちの将来を考えた。

学習会は相次ぐ大型商業施設の閉店を契機に、昨年2月から計9回のワークショップ(WS)や街歩きイベントを開き、延べ約350人の参加者から中心街のあり方のアイデアを募ってきた。マップにアイデアをまとめ、同日、初めて披露した。
縮尺の異なる3種類の地図が掲載されていて、学習会のメンバーが寸劇を交えながらマップの内容を解説した。最も縮尺が大きい「まちづかいマップ」には松本での理想の日常風景を描いた。松本駅お城口南東にサッカースタジアムを建設するアイデアも紹介されていて、参加者の興味を引いていた。
学習会メンバーの案内による街歩きもした。松本城西堀通り周辺、女鳥羽川沿い、松本駅前の3コースに分かれて街の歴史と将来に思いをはせた。駅前コースは1級建築士の大石幹也さん(69)が案内した。近代以降の都市計画の経緯を振り返り、あがたの森通りの北側は街区が小さく、南側は大きくなっている理由を解説した。
参加した信州大学医学部5年の中村知紗さん(25)=松本市沢村2=は「街の歴史と将来に連続性を感じられて面白かった」と話していた。